分中式

詠春拳の套路の最初に行う動作を分中式(広東語読みファンツォンセッ)と言います。小念頭で下十字に出した後に上十字に出す、あの動作の事です。初めて日本で詠春拳を習った時は下十字受け、上十字受けみたいな用法を習ったものです。しかし、管理人は詠春拳を習い始めて13年程になりますが、残念な事に前述の十字受けを実際に用いた門人を1度も見た事ありません。
分中式の実際
実はこの動作には特定の用法がある訳ではなく、技術的には何ら意味のない動作です。十字を出した交点が中線に当たり、これを下から上へなぞる事によって「中線を攻防する事を宗とする武術である」と言う事を宣言する(それがつまりは詠春拳であると言う事を指す)動作なのです。よって分中式はもはや技術的な意味はありませんが、門派の伝統としてこの動作をやる意義はあります。左の画像のように左腕が前、右腕が後ろの下十字が分中式の正しい形です。動画投稿サイトの画像では結構下十字が反対になっている画像を見ます。これらは以下の理由によってとても恥ずかしい映像である事を知らねばなりません。
分中式の形にも意味があります。陰陽理論では男性は陽、女性は陰となり、また右側は陽、左側は陰となります。つまり男性(陽)の場合左側(陰)は陰陽が調和しており、女性(陰)は右側(陽)が調和していると考えられています。逆に男性が右側を病むと治りにくく、女性は左側を病むと治りにくいと古来より言われています。
そこで厳詠春と言う女性が始祖の詠春拳は女性陰陽不調で弱点側である必ず左側から套路を始める事になっています。男性である至善禅師が始祖の洪拳では同じ条件の場合、必ず右側から套路を始めます。下十字の形も洪拳では逆になります。
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