香港カンフー武術學院2012年回顧録

今年は昨年に引き続き「葉問」ブームもあって詠春班は5人の新規練習生を迎えました。結果的に脱落者は2名出ましたので、生存率は6割でした。通常、生存率が3割3分程度なので出来過ぎと言ったところです。

また、他派詠春拳から当學院へ見学に来た移籍希望者が何人か見られました。結論から言うと全員技術的に「一から出直し」の人でしたが、「これまでやって来た事が全て無駄だったと言う事実を受け止める事が出来ず、残念ながら一人も移籍には至りませんでした。当學院としては今後とも移籍希望者に対して寛容で中立的な立場をもって移籍希望者を迎え入れたいつもりですが、向こう側の問題で移籍が困難な状況は続くと考えられます。残念ですが日本の詠春拳士の技術的なレベルは相当低いと言わざるを得ません。日本の詠春拳界全体の技術的なレベルの底上げの意味も含めて、当學院の存在意義は極めて重要だと感じました。

洪拳班は新年から新規練習生の応募があったのですが、残念ながら数回練習に参加しただけで残留には至りませんでした。しかし当學院は日本において洪拳を普及させる意欲満々です。

来年も詠春班・洪拳班とも勢力拡大を目指して奮闘努力いたしますのでご支援下さい。訪問の皆様には良いお年をお迎え下さい。
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2012流行語大賞授賞式

12月29日平成24年最後の練習終了後、注目の2012流行語大賞の授賞式がありました。栄えある栄冠に輝いた言葉はオ、俺は出直してくる!でした。受賞者である名物男さんは念願の初受賞。感激もひとしおと言ったところでした。
2012流行語大賞の授賞式参加者
受賞に先立って昨年の2011流行語大賞はやっぱり、そうだったのかぁ~!」。受賞者のシニアリーダーに賞状の授与が行われました。つづいて2012流行語大賞の賞状が名物男に授与されました。受賞者である名物男さんは大層感銘を受けていました。続いて今年の漢字が発表されました。今年は絶望の3羽ガラスが年末に誕生して大いに注目を集めています。絶望の「絶」または絶対にの「絶」、そんな訳で今年はが選ばれました。
参加者からは大きな拍手がわき起こり、参加者は来年の受賞ワードや来年の漢字の話で持ちきりでございました。

終了後は場所を変えて参加者で納会を挙行しました。楽しく来年の向上を図って参加者で酒盛りを致しました。

闡提

闡提(せんだい)・一闡堤(いっせんだい)とも言います。多くの佛典では断善根、信不具足と訳されますが、これは今日の佛教学では意訳とされており、字義通りに翻訳すれば「欲求する人」というのが正しい。

佛教上における非道者を指す言葉で、成佛が不可能な者とされます。本来、佛教は「悉有佛性」で全ての人に佛となりうる根本的な性質を有していると解釈されています。しかし闡提は成佛が不可能な人と考えられていますのでなかなか辛い状況にある人と言えます。闡堤は末法思想の台頭とともに、平安時代末末期から興隆してきた言葉で、悉有佛性とは一見すると矛盾しています。親鸞上人は自らを闡提と称し、闡提ですら救われる教えとして阿弥陀佛への信仰を布教されました。阿弥陀様は偉いんですなぁ。

詠春拳も佛教に由来する武術なので、求める人は全て習得できる武術を目指したいところですが、実際は困難な場合が多い様です。一般的に見て出来る様になる人は上品とされ、聞いて出来る様になる人は中品とされます。では見ても聞いても理解すら出来ない下品の人には指導する術がない、となります。自分で自分が今何をやっているか理解できない人は意外に多い事に気が付きます。練習する上において修正不能で暗礁に乗り上げる練習者は少なくありません。指導者はこの時に、練習者を見限って放ったらかしにするが、細かく個別的に指導するかに分かれます。中国武術の指導者は圧倒的に前者が多い事をお知らせしておきます。ちなみに、これを「放置プレイ」または「捨て育ち」と言います。

特に武術では、自分で間違いに気付き、自分で修正しなければならない場面に直面する事がよくあります。下品の人にこの作業を強いるのはちょっと酷です。自分が何をやっているか分からない人に自己修正は望むべくもありません。詠春拳ではこの作業が特に重要で、所謂「後は自分に問え」が出来る事が詠春拳向上の必須条件となります。「捨て育ち」から自分で這い上がってくる事は非常に困難な方法となります。

下品の人が中品、上品となる過程に於いてその道程を分断する大河が存在しています。下品の人はその大河を向こう岸まで渡らなければ向上は望めません。分断する大河を渡るためには、少なくとも指導者の指導を聞いて自らを修正しながら理解していかなければなりません。最低限自分に問える事が必須条件です。

現在、当學院の詠春班にはその大河を渡れない絶望の三羽ガラスと呼ばれる練習生が3人います。詠春拳に於ける闡堤です。来年は絶望の三羽ガラスをしっかりと指導して希望の三羽ガラスとなるよう指導していく所存です。やり甲斐のある大仕事です。

香港のTVによる詠春拳特集

内容があるので貼り付けておきます。









一代宗師香港公開が延期!

ちょっと残念な情報!
一代宗師の新しいポスター
 1つの作品を完成させるのに時間をかける、王家衛(ウォン・カーウァイ)監督。「中華圏の俳優を主役にした8年ぶりの長編映画」ということで、12月18日の公開とされていた詠春拳伝承者、葉問派詠春拳の一代宗師・葉問を題材とした映画一代宗師』の香港での公開延期が決定。新しい公開予定日が2013年1月8日に変更と発表され、「本当に上映されるのか!? タイトルを“一代失踪”に変えた方がいいのではないか?」などと、マスコミで叩かれているとの事。

木人樁って実は門派別にあるんです。

日本の詠春拳ははぼ葉問派詠春拳ですが、大陸系の詠春拳も存在します。大陸系はザックリ言って①佛山派(彭南永春拳)②廣州派(蛇鹤咏春拳)があります。古勞偏身詠春拳は怪しいので分類から外しておきます。
実は佛山派、廣州派、葉問派とありますが、木人樁は全て形が違います。私たちがよく知っている木人樁は全て葉問派の木人樁です。樁脚が本体から斜め下へ出て、角度が鈍角なのが特徴です。
葉問派の連架式壁掛型木人樁
下の画像は廣州派と佛山派の木人樁です。樁脚が平行に出ているのが特徴。特に佛山派の樁脚は独特の曲線があります。
廣州派と佛山派
樁脚と樁手の形状も相違点があります。画像の左側は葉問派、画像の右は佛山派のものです。
各派の椿手と椿脚
細かく言うと截拳道の木人樁も葉問派とはちょっと違います。
截拳道木人椿
もちろん広東省の工場でないと門派別に製作はしておりません。当學院で販売している木人樁は広東省の厳選された工場から出荷されたものですが、現在、日本において他に販売されている木人樁は残念ながら広東省以外の製品です。門派の区別どころか使用に支障がある粗悪品もあるようです。購入に際しては十分注意しましょう。

眞傳 詠春拳教本第6号 12月3日上梓される!

2012年12月3日、待ちに待った眞傳 詠春拳教本に新刊となる第6号が上梓されました。第5号までで対人練習の基礎は終了し、第6号からは待望の対人練習の応用編へと突入する事となります。今号は迎春特大スペシャルとして盛りだくさんでお贈りする全97ページの自信の一冊です。
第6号表紙 1
眞傳 詠春拳教本第6号では対人練習の応用編として解説を実施します。対人練習を大別すると雙黐手(セヨンチーサオ)から変化して技を仕掛けてくる対人練習と擸打(ラップダー)から変化して技を仕掛けてくる対人練習を紹介させていただきます。今号では対人練習の応用編その1、雙黐手から変化して技を仕掛けてくる対人練習として雙黐手から擸打、盤手(ブーンサオ)、輪大米(リンダイマイ)と分手(ファンサオ)の4種類、擸打から変化して技を仕掛けてくる対人練習として轉馬攤打(チュンマータンダー)緩急2種類と外門拍手(ンゴイムンパクサオ)3種類を紹介します。合計7種類の対人練習を一気に解説する事となりました。更に今号では過手(グォーサオ)の先駆けとして「單過手(ダングォーサオ)」を紹介いたします。單過手とは片腕だけで接触状態から自由に技を出し合う形式の対人練習で、腕だけでなく、足も自由に移動して構いません。お互い接触した状態からではありますが片腕で攻防するライトコンタクトスパーリングです。英語では過手の事を「クロッシングハンド」と言いますが、さしずめ單過手は「シングルクロッシングハンド」と言えるでしょう。
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第6号は当學院の全部で9つある教授行程で言うと階段2の前半の内容となります。この段階に至って対人練習中心の内容だけとなってしまいますが、対人練習が上手くいかない場合等は、練習者は小念頭や単式練習まで立ち戻って矯正する必要があります。よって対人練習中心の内容だけと言っても小念頭や単式練習から卒業した訳ではなく、常に車の両輪がごとく練習者に必須の訓練として忘れてはならない状態です。簡単に守破離の「離」になってはなりません。
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守破離で言えば、階段2の前半はまだまだ「守」の段階であり、練習者は詠春拳の要求してくる動作に対する各種課題を、誠実に理解して体現していく事に専ら努めなければなりません。この段階で勝手な理解や自分流の動作は厳に慎むべきで、指導者から言わせてもらえばそれらは一切容認できません。詠春拳になる事を懸命に頑張ってもらいたいと思います。
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注目の頒布価格は1部525円ちなみに1号から6号まで全部一気にダウンロードしても僅か2562円これはもうタダみたいなもんですね。是非「ファイト! ミルホンネット」からダウンロードしてライブラリに加えていただきたいと願う次第です!
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